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ネットの情報を美化するのはおやめなさい
テレビの時代は終焉したと言われ続け、特に震災以降は報道の質の劣化著しく、テレビとは何か、その根幹たる存在意義さえ問われかねない勢いだ
今年の夏になり、高岡某の発言からネットで広がったフジテレビデモなどの動きと共にテレビはだめだがネットは素晴らしいみたいな意見が多く聞かれるようになった
いや、元々メディア論を語るとそういう意見を言う人が多かったのは事実だが、ネットというのは混沌としていてそこに虚実入り混じりながら遊べる砂場という位置付けだったから楽しかったのに、そんな変な期待をされてしまうとつまならくなるよ?って思うんだ
テレビとネットの違い
テレビは電波で、ネットは光ファイバーやら電線やらで情報を送る、映像や情報を送るという部分では伝達方法の違いだけになる
事業の違いというのはある、テレビ局は敢然たる許認可事業であるのに対し、ネットで情報伝達を目的とするサービスを提供しても許認可は今のところいらない
つまり許認可事業で寡占状態にしてもらっているテレビ局に対し、ネットでは過当競争になり、さらにだれでも発信できるということでその信頼性を担保することすら難しい情報が今は飛び交っているわけだ
この状況で、テレビ局に情報発信してもらおうと思うと、公権力によるお願い(笑)か、もしくは多額のお金を出して番組を買って流してもらう方法がある、民間人ならばお金になるわけだが、一個人では結構な負担になるのでなかなか難しいのが現状だ
それに対し、ネットは公権力によるお願い(笑)は許認可事業ではないので今のところない、総務省がそういう動きを見せたらそうなると思えばいいだけ、最近出ているネット規制という動きには猛烈に反対した方がいいというのはそういうこと
問題は情報発信しても金にならないっていうところなわけだ
既存のマスコミ等で知名度がある人はまだしも、ネットだけで活動している人たちで情報発信してお金をもらっている人などほとんどいない
ブログなどにアフィリエイトを貼ったってたいしたお金にはなりゃしない
ネットの情報を操作したければそこに隙間が発生する可能性は非常に高い
今はまだ既存マスコミに蹴られた自称ジャーナリスト達が某政治関係者から金とネタをもらってインターネット放送などをしているくらいで、ただのカリスマツイッターとかが金をもらって情報を発信したりする時代ではないのだが、もしここで「こういうツイートをして盛り上げてくれたら10万円あげるよ」と囁かれたらどうだろう?
私なら確実にやってしまいます、そういう意味で東京電力さん、お待ちしております(笑)
冗談はさておき、情報の価値はだれがどういう意図は発信しているかによります
だからこそどこの馬の骨ともわからん奴が文字だけで発信している情報など価値がないわけですが、そこに価値を創出することができるのは公権力とお金持ちです
なんらかの規制をして許認可事業にしてしまうか、お金持ちが金出して情報を買収してしまうかのどちらか
テレビ局はそういうモノに縛られまくってしまって面白さを失ってしまっておりますが、ネットはではそういうことをしなくても十分な防御体制は取れているのでしょうか?
ここのブログを有料化したところでだれか購読してくれますか?ツイキャスで現場取材してながら放送した場合にあなたはお金を払ってくれますか?Ustreamでゲストを読んで番組をやった場合あなたはお金を払ってくれますか?
視聴者が無料で視聴したい場合、必ずどこかでお金を集めなければそれなりの番組は作れません、そのお金を誰かが出しているのならば、その誰かの意図することを入れられてしまうのはしょうがない理屈です
話が脱線しつつありますw
テレビもラジオもネットも、総務省管轄の事業であるということを忘れてはいけません
ネットは自由だ(今はね)ネットでは幅の広い意見交換ができる(今はね)だからこれからネットの時代だ!と言っていても、気が付けばテレビと同じがんじがらめになっていて、それに気付かずにネットマンセー!と声高に叫んでいるか、もうネットは終わったというか、そういう選択は嫌なんです
だからこそ今まだメディアの隙間であるうちにしっかりとした自覚を持ってもらいたい、ネットの自由はほんのつかのまの、公権力と金持ちが相手にしてくれていない今だけの隙間なんだということ
この隙間の幅を今後広げるのも狭めるのも我々ネット利用者の意識だけであるということ
インターネットは広大で自由なフロンティアである!というのはもう10年前のお話
空は自由だ!みたいな幻想と同じレベルのお話です
広大ではないが自由な隙間であるネットを守るためにどうすればいいのか、真面目に考えてみませんか?
コメント
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高度情報化社会が成熟し個々の力でも情報発信力が持てる時代になりましたが
「情報が過剰氾濫し埋もれてしまう」というデメリット面が如実に現れていると感じています。
しかもこの手の分野は質・スピードが情報需要者から求められます。
そこで個々の力として需要者に対し出来るのは何か?で「間違った見識」を持つようになる人も現れていますね。
このような情報の競争原理が働くようになると、やはり出てくるのは「飛ばし記事」でしょう。
ネット上でオピニオンリーダーになりたくて適当な文献を引用し、もしくは捏造し、それをさも大事のように扇動を行う。
先程の競争原理の関係も有り、次々と先鋭的な意見を出していかないと自分の意見が埋もれてしまう。
このような考えを持って情報発信を行う人も居ます。
我々も情報元の自己顕示欲等によるポジトークを見極められるようにならなければ過剰な情報量に対し
事実と違った事を植えつけられたりする可能性が高まるでしょう。